まず確実に言える.「Let the right one in」という結構な重要ワードを含む原題があるにも関わらず,「MORSE」とタイトルを替えた奴は土下座だな.モールス信号がキーになるのかと思いきや,正味10数行分ぐらいしか本編で絡んでいません.しかもさ,翻訳した人,英字モールスの解読文をいきなり日本語で書くってどうゆうことよ.作中では,モールス「短 短長短短 短短」は「エリ」と訳されます.意味が分からない,バカすぎるよ.「E L I(エリ)」と書かないと,まったく生きてこない.アルファベットの見分けぐらいは分かるよ.ただでさえ陰が薄いのに,これでは意味がない.「オーロラの彼方へ」のような爽快電信活劇?を期待した人は読まないことが賢明です.
さて肝心の中身ですが,静かなミステリーホラーが進んでいくと思いきや,突然バイオハザードよろしくのアクションホラーに変わります.個人的には前半の雰囲気が好きだったのに,一気に「よくあるホラー」になってしまい台無しです.そのアクション要素を取り除けば,このジャンルにしては違ったアプローチで物語りが進んでいくので,とても興味深い作品です.ただし,設定が面白いだけで,展開はベタです.東野圭吾を彷彿とさせる生かし切れない設定がかわいそう,期待通りのオチでした.
この作品は,ハリウッドでリメイクされるようなので来年・再来年あたりは映像でみれるかもしれません(オリジナル映画は日本未公開です).あのシーンはどう映像化してるんだろうと少し興味がありますが,ハリウッドテイストで無難な作品になりそう.原作者が脚本に参加したオリジナルは色々と賞を貰っているようなので,どうにかオリジナルを見てみたいけど,普通には売ってないんだよな.
あと最後に,前のエントリーにも書いたけど,物語は同時系列のザッピング形式で進むので,簡単に混乱できます.しかも,慣れないゲルマン系の名前のうえに,登場人物の名前が似ている.いじめっ子のヨンニとその兄のインミ,そして隣人トンミとか,マジで意味分からなくなるよ.
0 コメント:
コメントを投稿